ノニの花
ノニは、インドネシアを中心にインド、太平洋諸島、オーストリア東部、フィリピン、台湾、沖縄などに広く分布しています。果実の種が海流にのり、あるいは海洋民族や貿易船の移動に伴い分布されたようです。
ノニの花は、頭状花序をなし、径1.5 - 2cmの白色、通常5弁だが6弁の花もあるそうです。
日本ではノニ果実を食用とした歴史はないが、東南アジア諸国や太平洋諸島ほか熱帯地域では健康維持、スタミナ増進、病気の予防等のためにポピュラーな存在である。ノニの実はこれら熱帯地域で古くから食べ物として利用されており、文献も記録されている。1700年代後期に英国海軍のキャプテンだったジェームズ・クックはタヒチの原住民がノニの実を食べていた事実を記している。またロンドンで1866年に出版された書物では、フィジー諸島の原住民がノニの実を食べていたと述べている。さらに後の出版物にはノニの実が太平洋諸島や東南アジア、オーストラリア、インドで食用に利用されたことが載っている。ラロトンガで原住民がノニの実を常用していたことが記されている。オーストラリアの原住民アボリジニがノニの実を好んでいたことも報告されている。サモアではノニの実が常食されたことが記されている。1943年にメリルはポリネシア群島に野生する食用植物および毒草に関する解説書を書き、その中でノニが食用植物であり、その葉や実は緊急災害時の食物として利用できると述べている。